奈良シュトレン2025

奈良シュトレン2025
奈良の素材をふんだんに使用した
奈良愛溢れる「奈良シュトレン」
ドイツの伝統的な発酵菓子に、古都奈良のテイストを織り交ぜた
和洋折衷のシュトレンをお届けいたします。
今年の朝ドラのタイトルにもなった「あんぱん」のように和洋折衷の日本人らしい発想なのでしょうか?
今年は大阪万博があり、奈良にもたくさんの観光客の方が訪れていました。
奈良は、海外の人にとっても訪れる価値がある唯一無二の場所なんだと再認識しました。
世界と繋がりながらも、 日本文化、地元奈良の良さをお届けする 「奈良シュトレン」
ぜひご自宅用だけでなく、ギフトとしても手に取っていただけますと幸いです。
そして、裏テーマとして
2025年関心の高かったことと言えば、昨年に引き続き米の価格の行方。
私にとっては、価格より何より、
日本人のエネルギー源であるお米が安心して食べることができなくなることへの危機感に近いです。
食料自給率をあげていくことの大切さ。
農家さんを買い支えることは、開業当初から意識していました。
これは、命を守ることにも直結します。
地元のものを、国産のものを使って、 パン•焼き菓子を作っていくこと。
季節商品のシュトレンだからこそ、
日々のパン作りでは手が回らない 奈良産にこだわるということにも、 店守が挑戦させていただきました。
食べて応援してくれるお客様や 応えて作ってくれる店主ちーふの お陰様でしかありません。
地元奈良や、日本の農家さんの材料を使うことが、
日本の農家さんを買い支えること、国内自給率を高めることの小さな一歩。
そんな意味でも、
シュトレンの味、価格はもちろんですが、
成分表示や材料の産地もぜひ含めて、 選んでいただけますと幸いです。
素材×奈良のStory
大和の和紅茶
奈良は、大和茶の産地。お茶所でありながら、隣接する京都・宇治茶のブランドに押されて、安く買いたたかれてしまい、このままでは大和茶は消えてしまいます。大和茶は京都のお茶に引けを取りません。ぜひ、美味しいお茶を知っていただく機会になると嬉しいです。
今回は、6年ほどお付き合いのある、田原ナチュラルファームさんの和紅茶を使用しました。
奈良市田原地区で農薬を使わずにお茶を栽培されています。生産者の福井佐和さんのお人柄のような、やさしい和紅茶の香りが、シュトレンとよく合います。
スパイス・ナッツは山椒と大豆
スパイスやナッツは今まで、外国産の有機の食材を使用していましたが、国産・奈良近郊のもので作れないかということで、今回は奈良産山椒をスパイス代わりに、ナッツの代わりに奈良県産の大豆を使用しました。
山椒を使うことをひらめいたのは、竹アーティストの三橋玄さん主催の明日香村での竹林整備に参加させていただいた時です。
その竹林に、山椒の木がありました。山椒を身近に感じたことは、それまでなかったのですが、日本にも、奈良にも、スパイスになるものはあるなと改めて感じ、シュトレンにも使ってみることにしました。
今まで、スパイス=輸入するものという固定概念が私の中にありましたが、日本・奈良の良いものを活かしていくという考え方のシフトは、嬉しいギフトとなりました。
日本には、竹、麻などの素晴らしい植物を活かした生活文化がありました。
便利なアイテムを海外から輸入するのも一つですが、国内・奈良にある素晴らしい文化を再発見していくことに、私は悦びと豊かさを感じます。
ラム酒の代わりに自然栽培米から作った清酒
シュトレンは、ドライフルーツを国産ラム酒で漬けておきます。
当店は今まで、国産ラム酒を使用していましたが、今回は奈良・都祁で羽間農園さんが丹精込めて作った自然栽培米から使った清酒を使用しましす。
これは正直言って、贅沢すぎます。本当は清酒として呑んでいただきたい一品。
香りも良く、とってもマイルドで美味しい清酒なんです。それをシュトレンに使うなんで・・・でも、奈良の清酒といえば…で一番に思い浮かんだこのお酒を使わせていただきたかったのです。


柚子ピール
柚子ピールは、今年は愛媛の無茶々園さんのものを使用させていただきます。奈良県産の柚子ピールを探したのですが、昨年奈良の柚子が不作だったこともあり、断念しました。
無茶々園さんは、この度初めてホームページをじっくり拝見したのですが、熱量がすごい! 農業に留まらず、熱い想いを持った人が集まり進化し続けておられる団体ですので、ぜひホームページご覧ください。
干し柿
奈良は柿の産地。
そこで、ドライフルーツの代わりに干し柿を使えないかと考えました。
実はこの季節だと、今年作った干し柿は間に合いません。(干し柿が出来あがるのは、年末頃)
ドライの柿を作って試したりもしたのですが、やはり干し柿の方が、甘味も旨味もしっかりとあり美味しいと感じました。
干し柿は、昨年から用意したものを使用します。
こうして、渋くてそのままでは食べられないものを、干して美味しくして、保存が効くようにする。
昔ながらの知恵の恩恵にあやかっているとも言えます。
全てを奈良県産では揃えることができませんでしたが、外国産のドライフルーツ&ナッツだったものが、すべて国産になったという意味では、甲斐があるとも思っています。
定番の小麦と平飼い卵
当店のパンを作る時にも使用している、奈良・天理のモンポタジェファームさんの特別栽培の全粒粉使用しています。
奈良県産全粒粉100%も試みましたが、他の素材との味のバランスを考え、10%の使用としています。
また、卵黄は奈良・風雅ファームさんの平飼い卵を使用しています。お米などの飼料にしたあっさり系卵黄です。


全粒粉/モンポジェファーム
https://www.instagram.com/monpotager.yuuki

卵/風雅ファーム
https://www.instagram.com/koto_fuga_farm
https://www.the-satoyama.or.jp/fugafarm.html


パン職人×シュトレン
僕がビゴの店で働いていた約12年前に初めてシュトレンというものに出会い、今まで様々なシュトレンを食べてきました。シュトレンも千差万別、お店の特徴が出るものです。
ぷくぷく亭の奈良シュトレンは、奈良県で採れた小麦、干し柿、柚子、大豆、粉山椒、和紅茶を使用して作ります。
シュトレン・パンの材料としては珍しい、大豆や粉山椒を使用しており、試作段階では、この組み合わせで本当に美味しいシュトレンができるのかワクワク、ドキドキでした。
今回、奈良シュトレンを作る製法では、レーズン酵母中種に麻炭を練り込み旨みを出してから本捏ねに使用しています。本捏では発酵バターを粉に対して40%と贅沢に使用しています。
和紅茶の香り、粉山椒の香り、バターの風味。
干し柿、柚子ピール、大豆の風味と旨み。
試作を繰り返し、予想以上の美味しいシュトレンになりました。
それぞれの香り、旨味、風味と共に、調和を楽しんでください。
また、時間が経つにつれて熟成していく旨みも併せて感じて頂けたら嬉しいです。







