「ぷくぷく亭」が目指すパンづくり
「ぷくぷく亭」が目指すパンづくり
どんなパンを作りたい?
とんなお客様にパンを届けたい?
「卸先のレストランのことを考えると、酸味のないパンがいい。」
「小さいパンを食べたい人もいるよね。」
そうなんだけど・・・
この質問では、
私が聞きたかった答えは返ってこなかった。
「目の前のお客様を大切にすることは
めちゃくちゃ大事なんだけど、
ちーふ自身が、どんなパンを作りたくて、
どんな方にパンをお届けしたいのかを聞きたい」
ちーふにとって、
パンは、誰かを喜ばせる、幸せにするための手段。
だからこそ、
お客様のニーズに応えたくなるのも重々承知している。
でも、だから、
お客様の声に応えたくて・・・パンがぶれる。
自分は、
大きいパンを焼きたいのか
小さいパンを作りたいのか
シンプルなパンなのか
フィリングにこだわったパンなのか・・・
ぶれてしまう。
色々な方の声に応えようとして、
結果ちーふ自身が疲弊してしまう。
きっと私の質問の仕方が悪かったんだ。
質問を変えよう。
どんな人生を歩みたい?
誰と何をしている時が幸せ?
そんな幸せの条件を改めて書き出してみる。
音楽を聴く時間がほしい。
畑をして、土に触れたい。
家族と過ごす時間を大切にしたい。
人と笑い合っていたい。
そして、年に数回は気心知れた人と呑みに行く。
そんな日々を送りたい。
だとしたら、働く時間は12時間以内に抑えよう。
その12時間で作れる種類、作れる量に絞ろう。
そして何より
ちーふが「美味しいよ」と
感動を持って伝えたいパンだけに絞ろう。
まずは、ちーふが
ちーふ自身のパンに感動していること
ちーふがパン作りで幸せな日々を過ごすこと。
そして、それで家族を養えるようになること。
これが7年間パン屋としてもがき続けてきて、やっと辿り着いた答え。
この答えは、私としては5年前からずっと持っていた。
でも、今やっと腹の底からそう願える自分になった。
ちーふ自身もやっと納得して、選択できた。
(本人納得しないと、実行してくれないしね・・・)
今やっと、
本人が納得して、私の考えと同じ方向を向いて、
焼いていきたいパンを創れる技量もついてきたと本人も感じている。
心持ちも、技術も、私達の夫婦の目指すパン屋象も
歯車がやっと嚙み合ってきた感覚。
え?!今?!
やっと「今」なのです。
沢山の方にご迷惑をおかけして
沢山の方を振り回して
沢山の方に支えられて
お店の名前も3つ目!!
(パン屋 福笑→baker+arinomamma→パンと暮らし ぷくぷく亭)
3度目の正直。
もう変えない。
次変える時は、店じまい。
その覚悟です。
パン屋を生業として、本当に生きたい人生を生きること。
それでこそ、パン職人としての成功だと私は思うのです。
パン屋を目指す人と結婚し
気づいたらパン屋の妻で、店守で
ちーふを応援・優先するあまりに
私自身が私を見失ったこともあるけれど
今ならちゃんと
私の軸でお店を経営できるし
ちーふの人生も大切に出来る。
色んな意味で
タイムリミット、ギリギリ。
さぁ、この一年が勝負どころ。
夫婦で営むパン屋の再生物語。
人生を大切に
パン職人の誇り大切に
家族を養う
パン職人ちーふの成長物語。
至らぬ点も多々あるかとは思いますが
引き続き、変わらぬご愛顧、応援
どうぞよろしくお願いいたします。
店守 妹尾 秀美